扉を開けると、そこには鎧を着たオークの傭兵が二人、椅子に掛けて酒を酌み交わしていた。部屋には東、西、北に扉がある。オークはまだきみに気づいていないようで、酒を飲みながら二人で話をしている。 「スフィンクスの謎は難しすぎるぜ。反則だ」 「全くだ。でたらめ言ってたら、そのうちくたばっちまうし」 「数秘術の書物を見てもさっぱりだし、『最後の神話』は売り切れだし……」 「っつうか、そもそも俺たちゃ文字が読めねえだろ」 「全くだ……」 きみはオークたちの話を聴いていて、こいつらはもしかすると利用できるかもしれないなと思った。 乾肉か薫製肉を持っていれば、オークたちの酒の席に加わるも良し、そうでなければ出直してくるか、オークたちに不意討ちを食らわすかだ。 さあ、どうする? |