アポカリ用語・人名事典
ゲーム 『アポカリプス・オブ・ダークネス』 は小説『暗黒の黙示録』を元にして制作してあります。ゲーム中の会話に意味のわかりにくい独自の用語やゲームの登場人物以外の人名が出てきたりしますが、『暗黒の黙示録』をお読みになればわかるようになっています。ですが、それなりの分量がありますので、小説の方を読まずともゲーム中に現れる謎の人名や意味不明の用語については、この用語・人名事典を参照して下されば理解の助けになるかと思います。 用語や人名の選択に関してはちっとも万全を期してはいません。とりあえず適当に思いついたものだけを挙げてみましたが、新たに気づいた段階で順次追加していく予定です。人名もとりあえず会話の中に名前だけ出てくるものを先に載せました。 |
★RVウイルス ウイルスの権威、望月源治が開発し、第三次世界大戦において多量に生物兵器として使用された。 α型、β型、γ型の三種があるが、特にγ型は感染と同時に急速に遺伝子の組み替えを行い、次世代を待たずに感染者自身を瞬時にして変異体(ミュータント)に変えてしまう恐るべきウイルス。本来は殺傷目的で使用されたが、死亡しなかった感染者はミュータントとなって生き残った。 ★フェニックス これも望月源治が第三次世界大戦後に発見、改良した当世代変異を引き起こすウイルス。また、このウイルスによって変異した特定のミュータントをも指してこう呼ぶ。大戦中に地球に衝突した小惑星からもたらされたと考えられている。このフェニックスの潜在能力は計り知れず、本人でさえ自分がどのような超能力を持っているのかはっきりとはわからないらしい。また、フェニックスはその名の通り、不死身だとも言われている。 時仲良平は望月源治のフェニックスにより自ら人為的にフェニックスとなった。 ★ミュータント 第三次世界大戦前辺りから徐々に出現し始め、惑星衝突後に激増した遺伝子の組み変わった変異体のこと。人間に限らずあらゆる生物がミュータント化した。 大きく分けて、外形だけが変異したサーフィス・ミュータント(外面変異体)と、外形は変化せず脳だけが変化し、それまでの人類が持つことがなかった超能力を有するようになったインナー・ミュータント(内面変異体)の二種類に分類されている。 無論のこと、外形も変異したインナー・ミュータントも存在する。 ★改造人間 文字通り、人体の一部を人造物に取り替えた人間のことだが、かつて東京中央政府で改造人間の権威、真鍋博士の手により量産された改造人間は、脳こそ本人のものを残しているものの、その改造のやり方は千差万別で、サイボーグ(サイバネティック・オーガニズム)との区別は微妙だ。 ★クローン 単一の細胞を用いて培養された複製とも言える生物。元の固体と遺伝子が同じなので、うりふたつの生物になる。米SNR社は高速培養機を開発し、これを用いれば短時間で成人のクローン人間を産み出せるらしい。ミュータントの細胞を用いれば、同じミュータントができるということになる。 現在の東京中央政府の実質上の支配者である樋川理沙はクローン人間である。 ★東京中央政府 2004年の惑星衝突時に、現首相のジョージ兄弟が金の力を用いて各国の承認を取り付け、翌年、日本の代表政権であることを宣言した。しかしその後ジョージは真鍋の改造手術の罠にはまり、廃人同然の体になった。名目だけの傀儡となり、実権は真鍋と、軍を握った国防事務次官の元田の手に帰す。 しかしその元田と真鍋も2012年に、サタンと時仲良平にそれぞれ殺される。その後はクローンとして真鍋に造られた樋川理沙が首相付秘書官という位置からジョージを意のままに操り、敵対する閣僚らを次々に粛正して実権を握り、現在(2014年)に至る。 体制としては政権誕生以来一貫して社会主義体制を取っているが、樋川理沙が政権を取ってからはこれまでの国連からの軍事的・物資的援助を受けつつも、独自の軍備を推し進め、警察国家・軍事国家の観を呈しつつある。とは言っても実際に権力が及んでいるのは旧東京地区とその周辺地域のみで、所詮は日本の一分権勢力の一つに過ぎないが、地母神の最大の敵であるには違いない。 樋川理沙は更に身分制、奴隷制への移行を計画しているという噂もある。 ★地母神 東京中央政府の全体主義政策にゲリラ戦をもって抵抗しているレジスタンス集団。東京中央政府樹立の翌年辺りから、小規模ながらも抵抗運動を始めていたが、やがて「闇の帝王」と呼ばれる暗黒街のボス、地下鉄魔太郎の資金援助を受けるようになってから組織は拡大した。しかし2014年初頭に根拠地が政府軍から急襲され、多数の人員を失った。現在の指導者はガイア。 ★収監院 東京中央政府は支配下民を人間とミュータントに大別している。それとは別に、人間であっても惑星衝突後も生き残ったが、負傷して障害者となった者や、まだ年端もいかない子供たちは、これを保護する必要があるとして、「保護民」という呼び名の階層として扱った。収監院とはこの保護民を保護する目的で収容する場所だが、実際のところ、この収監院とは強制労働所であり、「保護民」とは奴隷数確保のための体のいい呼び名に過ぎないであろう。 ★SNR社 第三次世界大戦中に世界中の市場に急速に台頭してきた米国の複合軍事産業会社。主にロボット・テクノロジー分野に長け、社名の由来となったSNR(Super Nuclear Robot)は、大気を吸引するだけで発電できる分子発電機という画期的な動力源を備え、更には人語を理解し、日本の大帝国金属工業社が開発したZZ01という当時最強度を誇った合金で造られたボディを持つなどの特徴から、兵員として利用することもでき、大戦中のみならず、惑星衝突後の人口が激減したあとも成長を続け、最近ではクローン分野にも手を伸ばしている。 しかしSNRTはボディと内部機械が完全に絶縁されておらず、高圧電流に接触した場合、人工頭脳がショートして焼け焦げてしまったり、プログラムが消去されてしまうという欠陥も指摘されていた。また、人語解析能力も完全とは言えず、これらの問題点を改善し、ZZ01を更に強化した自社開発のZZ02合金をボディに用いたSNRUという新型が最近になって売り出された。 ★ハーケンクロイツ社 主に陸戦用兵器の数々を開発・販売しているドイツの軍事産業会社。特に最新鋭のゴルゴン重戦車は、一般に「トルネード砲」と呼ばれている大口径の重砲を主砲として搭載しており、機動性は劣るが、その装甲の厚さ、対戦車砲に対する防御機能などから、現在世界最強の戦車と言われている。 ★風水武術 寂音法師が創始した、ミュータントの超能力を様々に用いる新しい武術。武術と言うだけあって、体術の鍛練も行うが、最大の特徴はミュータントの持つ超能力を用いた術の創意工夫と会得にある。故に高度な風水術師ともなると、独自の技を駆使することができる。「風水」とは、「風を従え、水を操る」といった程度の意味。 寂音の一番弟子だった独禅居士は、数名の兄弟弟子を引き連れて師から離れたあと、風水会というカルト教団と手を組み、樋川理沙が実権を握ってからの東京中央政府に暗殺者として雇われ、目下のところ地母神にとっては大きな敵である。 ★風水会 榎本加奈子と明という姉弟がそれぞれ「アマテラス」・「スサノオ」と名乗り、信者たちの上に君臨している新興カルト教団。一見したところ神道スタイルを取っているが、中央政府と裏取引をしてもっぱら住民の洗脳を担当しているというのが実状らしい。教祖のアマテラスはトリックを使って目の前でよく奇跡を起こしてみせ、信者数を増やしつつある。風水武術とは特に関係はない。 ★デストロイヤー・レーザービーム砲 それまで砲、戦車などの火器には直接関わらなかったSNR社が初めて自社生産した人員殺傷用のレーザー砲で、2015年になって世界市場に売り出された。本来はSNRUの戦闘用に特化された型であるアサシンの搭載用武器として開発されたものなので、据え付け型の砲ではなく、アサシンでは標準装備となっているが、重量の関係から人間の歩兵が持ち歩くことは不可能で、装甲車や戦車に搭載する他ない。威力については600メガボルトという謳い文句だが、その信憑性は疑わしい。 ★ソドムとゴモラ 旧約聖書、創世記に記されている都市名。堕落した民に怒った神は硫黄と火を降らし、ソドムとゴモラを滅ぼした。 ★望月源治(博士) ウイルスの世界的権威。第三次世界大戦で使用された大量殺人兵器、RV−γの開発責任者として、世間から悪魔呼ばわりされた。惑星衝突後は独立勢力の緩衝地帯となっていた大阪中心部の地下に隠れ住んでいたが、2012年、彼に再び生物兵器を造らせようと企てた東京中央政府の捜索隊により発見され、そのメンバーの中に紛れ込んでいた地母神の幹部、赤坂隼人に連れられ東京へと脱出。そのまま地母神のアジトの一つにかくまわれている。 大阪から脱出する頃、同じ捜索隊にいた時仲良平と知り合い、彼を見込んで新開発のフェニックスを与える。 ★元田(国防事務次官) かつての東京中央政府の実質的支配者。真鍋と組んで、死にかけている者に改造人間として蘇らせてやるという契約を結ばせ、権力拡大の道具として使うという手法を用いて政敵を次々に倒し、陰の支配者となった。 2011年に恋人の理沙と二人で中央政府のテリトリーから脱走を企て、失敗して捕らえられた時仲良平は、その時銃殺された理沙をクローンとして蘇らせる代わりに元田の親衛隊員となって働くという契約を結び、望月博士の捜索隊に加えられる。 大戦時に瀕死の状態となった兵士を同じような契約で改造人間として蘇らせた一人がサタンだが、サタンの力により権力を握ったものの、2012年、そのサタンの手により大阪で殺される。ファウスト的な取引を繰り返し成り上がった挙句、魔王の名前を与えた自分の配下に裏切られ、殺されるという皮肉な結果となった。 ★真鍋(博士) 改造人間を造る天才科学者。元田と組み、大戦中にその手腕を用いて荒稼ぎをし、そののち二人して東京の実質的支配者となるが、元田の死後数ヶ月経って大阪から戻った時仲良平が命令を受けつけなかったことからSNRを使って彼を抹殺しようとしたが、逆に良平に殺されてしまった。 ★闇兵衛 時仲良平とは第三次大戦中、中東で同じ部隊にいた戦友同士で、脱走も共にしている。日本に戻って来てからはいち早く地下街に潜り、闇商人を始め、それなりに成功を収めている。良平がフェニックスとなって東京に戻って来てからは、彼のマネージャー役を勝手に買って出て、用心棒業の取り次ぎをしている。 ★赤坂隼人 良平、闇兵衛とは大戦中の戦友で、脱走も共にした。日本に戻ってからは地母神のメンバーとなり、現在は別働隊を率いてガイアとは行動を異にする司令官の一人。中央政府の望月博士捜索プロジェクトに加わり、政府側の裏をかいて密かに望月博士を東京に連れ帰った。 ★理沙 時仲良平の死んだ恋人。女子収監院に収容されていたが、よく抜け出して街をうろついているうちに彼と知り合い、やがて二人は恋に陥ちる。2011年暮れに良平は収監院を襲い、彼女を連れ出して東京脱出を図る。しかし頼って行った旧知の赤潮族首領、天馬駈(てんまかける)配下の山嵐の裏切りに遭い、中央政府に身柄を引き渡され、護送の途中で脱走を図るも失敗。理沙はその際、流れ弾に当たって死んだ。 ★サタン 真鍋が手掛けた改造人間の最高傑作。第三次大戦中に負傷して死の床に就いていた時に改造される。悪魔の容貌を持つ殺人兵器、サタンとして蘇らされたあとは、敵味方問わず軍の要人暗殺を請け負わされた。日本に戻ってからは東京中央政府樹立のために使われ、東京エリアの群雄勢力を次々と駆逐していった。その後も勢力拡大を図る元田に大阪へと派遣されたが、その地で一勢力として独立、大阪西部の支配者となる。 敵対する南部地区を初め、北部、東部の支配者をも殺害し、大阪シティを制覇した矢先、フェニックスとなった時仲良平により、自勢力を粉砕される。良平と闘ったが決着がつかず、元田を殺害して一時姿をくらます。 その後関東に舞い戻って群雄勢力を打破し、北関東において覇を唱える。 ★つむじ風 オニビが大阪南部で夜叉王配下の菩薩隊の隊長をしていた時の副官。その名の通り、風を操るのが得意なインナー・ミュータント。時仲良平が四天王の一人である増長天となると、その配下に置かれる。良平がサタンとの決闘に赴くと、助太刀のためオニビと共にあとを追うが、サタンに殺されてしまう。 ★ミロク オニビの実兄。惑星衝突後、生き残った妹と二人で放浪し、高野山まで来た時、自分にとてつもない超能力が身についていることに気づく。何でも思い通りになるというもので、それを知った地元民たちからは「神をも凌ぐ偉大な力」と呼ばれ、いつの間にか生き神様としてまつり上げられるようになる。高野山に別天地を築いて君臨することとなったが、当人は自らの持つ力に恐れおののき、山寺に隠棲してほとんど他人に会おうとしない。 ★時仲良平 第三次大戦中、学生の時に湧き起こった義勇兵運動に乗せられ、義勇軍の一員として中東の最前線に送られるも、干渉戦の空しさを思い知り、戦友を誘って敵前逃亡。その後大陸を放浪中に惑星衝突が起こり、一部の仲間と日本まで戻って来る。 2011年暮れに恋人の理沙と東京中央政府管轄区から国外逃亡を企てたが、失敗し、理沙をクローンとして蘇らせる代わりに工作員になるという契約を当時の中央政府の支配者元田と結び、翌年、望月博士捜索プロジェクトに加えられ、大阪へと赴く。 そこで望月捜索中に大阪南部の支配者夜叉王の軍に仲間と共に捕らえられ、奴隷にされる。そこでも脱走を企てたが捕まり、夜叉王配下の一人オロチに私刑を受けて殺されかけたが、同じ夜叉王の配下だったオニビに助けられ、偶然望月源治の所へ連れて行かれると、彼に見込まれ、この時フェニックスを手渡される。当初はその気はなかったが、捜索隊の仲間たちが次々にオロチに殺されると、復讐のため自らフェニックスを飲んで変異した。 やがて南部地区の支配階級にされるも、サタンの勢力によって南部が壊滅状態にされると、遂にサタンと戦うこととなった。戦いの後、肝腎の記憶を消され、脳に組み込まれた指令により動いていたことをサタンから知らされると、東京に戻り、理沙を取り返そうとして真鍋を殺すが、クローンの理沙は姿形は全く同じでも、その心は全くの別人だった。 ★オニビ 兄のミロクと二人で放浪し、高野山まで来て定住することになったまでは良かったが、住民たちが兄と自分をまつり上げ、次第にできていく縦構造の社会に子供心にも嫌気が差し、兄の元を飛び出して一人で放浪するうち、大阪南部の支配者夜叉王に拾われる。炎を操り、常人を遥かに超えた俊敏性故に、12歳で菩薩隊の隊長に挙げられる。 良平たちが望月源治捜索隊として大阪まで来て捕らえられ、脱走を企てて再び捕まり拷問を受けると、彼らを自分の配下にして命を救う。サタンの勢力との戦いの時、一人でサタンに挑み、サタンの炎に焼かれて死にかけたが、良平と今泉京子に助けられる。 良平がフェニックスとなり、南部地区の四天王の一人となると、その配下に置かれる。良平がサタンとの戦いに赴いた時も助太刀としてあとを追い、またもやサタンに殺されかけるが、この時も良平に助けられる。 その後、良平が自分の秘密を知り、けりをつけに東京に戻ると、彼を慕ってあとを追い、東京までついて来た。 |
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