きみは疲れた体に鞭打ちながら、女神像を持って長老コクランの所まで行った。 「おお、神よ! この勇者に祝福を!」 早速、噂を聞きつけた村人たちが集まって来て、宴が始まった。 宴も半ばの頃、教会から司祭がやって来て言った。 「この者をこれより『女神の衛士』に任ず。その勇気と知恵とは、この称号に充分値しよう!」 きみはロクスルーの司祭から、 [鋼鉄の長剣(Long Sword +1)]を授けられた。 「はい、ありがたくお受け致します」 きみは、 『女神の衛士』(Level 2) となった。 「もう行かれるのですか!」 腰を上げたきみに向かって、コクランは驚いたように言った。 「お願いじゃ、この村にいて下され!」 きみは笑って首を横に振った。 「私は冒険者です。次の冒険が私を呼ぶのです。こればかりはどうしようもありません。では――」 きみはロクスルーの村人たちの歓声を背中に受けながら、夕日に向かって歩いて行った……。 |
Written by Iita Katta