「誰が返してやるなんて言った? 俺様を誰だと思ってんだ! 嘆け、嘆け、じじいども、ひひひひひ」 きみは女神像を懐に忍ばせたまま、ロクスルーの村をあとにし、クヴァーヘンの町までやって来た。宝石商を見つけて値踏みさせると、宝石商は金貨一万枚で引き取りましょうと言う。 「ひゃひゃひゃひゃひゃほーーぅ!!」 きみは儲けた金を湯水のように使い、連日連夜遊び呆けた。 しかし悪いことはできないようだ。宝石商から足がつき、ある日、きみは夜遊びしているところをダフネの兵士たちに捕まり、連行されてしまった。 「懲役百年!」 裁判長がにべもなく言った。 「ちょちょちょちょいと待ってくれ。百年はないだろ! 俺がこの手で掴んだ宝だ。それをどうしようと俺の勝手だろが!」 「うるさい! 引っ立てーい!」 きみは有無も言わせず牢屋の中にぶち込まれてしまった。 「…………」 |
Written by Iita Katta