きみは棍棒を片手で振り上げると、気勢を上げながらゴブリン・ロードに飛びかかって行った。
「ふん、愚か者め。死ぬが良い!」
 ゴブリン・ロードは節くれ立った手に掴んだ杖をきみに向けた。きみはゴブリン・ロードの間近まで迫ることもできず、炎に巻かれて床の上をのたうち回った。
「わしと闘おうと考えるなど、十年早いわ、はっはっはっはっはっ……」
 その言葉がきみの耳にした最後の言葉だった。


死ぬ