きみはくるりとゴブリンに背を向けると、わき目も振らずに逃げ出した。
「命あっての物種だ。くわばらくわばら……ふうー」
肩で息をしながら振り返り、ゴブリンが追って来ていないことを確かめると、きみはほっと溜息をついた。
「はて、ここは一体どこだろう?」
あんまり慌ててたもので、どれだけ走ったか覚えていない。
周囲を見回す